はじめてのインド、ムンバイで浴びた圧倒的インスピレーション

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最後に「行ったことのない国」を訪れたのは、2025年6月のマカオでした。
それ以降も海外出張自体は続いていましたが、行き先はどこも一度は訪れたことのある国ばかり。空港に降り立った瞬間に勝手が分かり、行動パターンが自動的に再生される、そんな場所を行き来する日々でした。

今回、久しぶりに“初上陸”となったのがインド。
滞在先はムンバイで5泊。結果から言うと、想像以上に刺激的で、強烈なインスピレーションを浴びる滞在になりました!


空港でのウェルカムサイン

到着して最初に目に飛び込んできたのは、自分の名前が書かれた出迎えのサイン。国に降り立った瞬間に、ここまでストレートに「歓迎されている」空気を感じたのは久しぶりでしたが、ベクトル・VectorのOがとても大きくて突っ込みたかったですがここは我慢。笑

開始5分で分かるスケール感。インドは、こちらが身構える前に、存在感で一気に距離を詰めてくる国だと感じました。


迎えに来たインド人の友人

翌日の朝に現れたのは、インド人の友人、Archit Joshi。
高級車、サングラス、立ち振る舞いだけ切り取ると、正直かなり怪しい。笑

ただ、この“映画のワンシーン感”も含めてインド。
現実と演出の境界が曖昧で、情報量がとにかく多い。最初から最後まで、脳が休まる瞬間がありません。

ホテルに入ると、セキュリティは空港レベル。車両検査、金属探知、荷物チェックが当たり前です。
一方で街に出ると、一方通行でもガンガン攻める、基本的に道は譲らない、クラクションは鳴らしまくる。
この強烈なコントラストもまた、ムンバイの日常でした。


インド一の富豪の自宅ビル「アンティリア(Antilia)」

市内を移動中、異様な存在感を放つ超高層ビルが視界に飛び込んできます。
それが、インド最大の財閥リライアンスを率いるムケシュ・アンバニ氏の自宅、「アンティリア」。

この建物は、建設費だけで10億ドル(約840億円)以上を投じてムンバイ市内に建てられた、27階建ての“個人宅”
スケール感が完全にバグっています。

建物内には、6フロア分の専用駐車場プール映画館を備え、1階には寺院、そして最上階には図書館まで完備。日常生活というより、もはや一つの都市機能そのものです。さらに驚くのは、この建物を維持・管理するために、常時600人ものスタッフが必要だという点。

「個人宅」という言葉が持つ意味を、根本から書き換えてくる存在。同時に、インド経済が持つ圧倒的なエネルギーと、その裏側にある格差の大きさを、これ以上なく視覚的に突きつけてくる建築でもあります。

数字やニュースでは理解しきれないインドという国を、一瞬で直感させてくれる象徴的な風景でした。


Trishnaでの一皿プラウン・コリーワダ(Prawn Koliwada)、初インドの食事

Trishnaでの一皿、プラウン・コリーワダ(Prawn Koliwada)

インド到着後、最初の食事に選んだのは、ムンバイを代表するシーフードレストラン「Trishna(トリシュナ)」

ローカルにもビジネス層にも支持され、ムンバイに来たら一度は名前を聞く名店です。
場所は Sai Baba Mandir Marg。派手さはありませんが、「本物」を知る人が集まる空気感がありました。

運ばれてきた一皿が、この鮮やかな赤色のエビ料理。
ムンバイ沿岸のコンカン料理を代表するスターター、プラウン・コリーワダです。

ヨーグルト、生姜、ニンニク、複数のスパイスでマリネしたエビに、米粉やひよこ豆粉(ベサン)の衣をまとわせて揚げる一品。この強烈な赤色は、着色ではなくカシミール唐辛子由来。

外はカリッと香ばしく、中はプリプリ。
しっかりスパイシーなのに、レモンやヨーグルト由来の酸味が後味を軽くしてくれます。

「初インドの一皿」として、これ以上ないスタートでした。
インド料理=カレーという固定観念を、最初の30分で軽く裏切ってくる。
この国は、食の入口からすでに情報量が多い。

ムンバイという街のエネルギーを、
まずは味覚から叩き込まれた、そんな一食でした。


オート・リキシャ(Auto Rickshaw)と混雑したバス

一方で、道路に目を向けると、そこにはまったく別の世界が広がっています。
バイクに近いオート・リキシャ(いわゆるtuk-tuk)が縦横無尽に走り、
今にも溢れ落ちそうなほど人を乗せたバスが、クラクションを鳴らしながら進んでいく。

それでも不思議なことに、クラクションが鳴っても誰も止まらず、全体としては成立している。
秩序がないように見えて、実は合理的。
混沌と効率が同時に存在している、この独特のバランス感覚こそがムンバイのリアル。

この交通のカオスさも含めて、日本を追い抜き、世界トップクラスのGDP規模へと向かう国の「日常」が、確かにここにありました。

インドは今、急速に発展を続ける国。GDP規模でも「近いうちに日本を追い抜く」と言われてきましたが、その勢いは現地に来ると肌感覚で理解できます。これが、日本を超えて世界4位のGDP規模になる国なのだと、腑に落ちました。実際、ムンバイ周辺では海上を横断する巨大インフラや都市トンネルなど、大規模プロジェクトが次々と進行しています。そこには日本の技術や企業が関わっている領域も多く、近々、新幹線技術を活用した高速鉄道も本格稼働する予定です。

今回のインド滞在で強く感じたのは、インドは、もはや「これからの国」ではなく、「いま動いている国」だということ。

やはり、現地に行って、見る、感じる、文化を体感する、そして対話する。
数字やニュースだけでは、この国の本質は絶対に分からない。
この国のスピードと混沌に、もう一段深く入りに行きたいと思います!

インド・ムンバイはインド最大の商業都市であり、長らくイギリス統治下にあった歴史を持ちます。街中には英国統治時代のコロニアル建築が残り、ヴィクトリア・ターミナス(チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス)をはじめとした重厚な建築が都市の景観を形づくっています。一方で、金融・IT・スタートアップの中心地として急速に発展し、ボリウッドを擁するエンターテインメント産業も集積。歴史的遺産と急成長する経済、秩序と混沌が同時に存在する、インドを象徴するメガシティです。

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この記事を書いた人

ryoのアバター ryo 何でも屋

10年間にわたるフィリピン滞在を経て、上智大学・比較文化学部を卒業。学生時代から様々な事業の立ち上げに携わり、サラリーマン、起業、国内+外資系企業社長、取締役、顧問、株主などをスタートアップ及び上場企業で経験。

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