Advertising Week Asiaのパネル「若手起業家が創り上げるソーシャルメディアを活用した自社ブランド販売」

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東京での開催が今年で7回目となるAdvertising Week Asia(アドバタイジングウィーク)は、広告・マーケティング業界のグローバルな一大イベントとして、年々注目を集めています。特に東京では、アジア市場を代表するトップランナーたちが集まり、知見をシェアする場としてその重要性が増しています。今回のAdvertising Week Asiaは、3日間のライブ&オンラインイベントとして、73セッション+ワークショップ、213スピーカー、32,260人の参加者が集まりました!

その中で、私は「若手起業家が創り上げるソーシャルメディアを活用した自社ブランド販売」というテーマでモデレーターとして登壇させていただきました。

パネリストとしてお迎えしたのは、自社ブランド販売を牽引する起業家:

・株式会社レカルカ代表取締役の梅田延稔さん
・DINETTE株式会社代表取締役の尾﨑美紀さん

このセッションはAdvisory Council枠でのセッションということで、スポンサーや広告主の意向を気にせず、自由でオープンなディスカッションを行い、ソーシャルメディアを活用した自社ブランド(PB)の販売について深く掘り下げました。

左から梅澤亮、DINETTE株式会社代表取締役の尾﨑美紀さん、株式会社レカルカ代表取締役の梅田延稔さん

昨今、ソーシャルメディアの進歩により、これまで以上に多くの製品が世の中に登場しています。特に化粧品やファッション業界といったビューティー分野は、その代表的な業界の一つです。これらの業界では、ソーシャルメディアを駆使してブランドが成長し、消費者との繋がりを深めることが不可欠となっています。

現在、ソーシャルメディアの活用が求められる時代において、単に商品を売るだけでなく、「魅力あるコト」や「体験」を提供することが重要なポイントです。その背後には、企業やブランドのパーパス(存在意義)が強く求められています。現代の消費者は、製品やサービスを購入する際、その背後にある価値観や社会貢献の意識に共感を持つことが増えてきており、単なる商品販売を超えた意味のある活動を期待しています。

セッションでは、ソーシャルメディアをフル活用した自社ブランドの販売手法について、パネリストの梅田さんと尾﨑さんが実際の事例を交えて語ってくださいました。特に印象的だったのは、彼らが広告出稿を最小限に抑え、ソーシャルメディア上でのオーガニックな拡散と消費者とのインタラクションを活用し、売上を上昇させている点です。この手法は、従来の広告活動とは一線を画すものであり、消費者との絆を深め、ブランドの価値を築く重要な方法だと感じました。

ディスカッションの中で、ブランドがどのようにして自らのパーパスを打ち出し、ソーシャルメディアでの発信を通じてそのパーパスを消費者に伝えていくかというテーマも取り上げました。特に若年層の消費者層に対して、企業の「社会的な役割」がどれほど重要視されているかが強調され、マーケティング活動の方向性として「社会課題の解決」や「共感」を基盤にしたアプローチが求められていることがよく分かりました。

セッション時間が30分という限られた枠だったため、語り尽くせなかった部分が多くありましたが、次回はぜひより長い時間枠で、さらにディープな議論を行い、ソーシャルメディア活用の新たな戦略や、企業のパーパスとマーケティング活動のつながりについて議論を深められたらと感じました。

パネリストのプロフィール
株式会社レカルカ 代表取締役の梅田延稔さん
日本発のスキンケアブランド”Lekarka”を運営する、株式会社レカルカの代表取締役。神奈川県出身。幼少期を海外で過ごし、2014年に明治学院大学法学部を卒業。大学在学中、日本と中国のジョイントベンチャー企業にインターンシップとして、約1年間中国に駐在。大学卒業後は、IT系企業の経営企画部兼IPO準備室にて企業経営に関して学び、2017年に起業。企業の新規事業立ち上げや、医療機関のコンサルティングをしながら、自身の母と共に、スキンケアブランド「Lekarka」と、美容サロン運営を行う、現在の株式会社レカルカを設立。2018年には同社の代表取締役に就任。”レカルカに出会ったすべての人の人生を美しくなる経験へ変えていく” というコンセプトを新たに打ち出し、2022年には表参道に「レカルカクリニック」も開業し、美容分野における事業を幅広く展開している。

DINETTE株式会社 代表取締役の尾﨑美紀さん
名古屋出身。大学在学時に芸能活動を行い、美容に触れる機会が増え自身も興味を持ち始める。就職活動で大手企業から内定を貰うが、自分のやりたいことのために起業を選択し2017年3月に大学卒業と共にDINETTE株式会社を設立。

美容メディア「DINETTE」と、コスメブランド「PHOEBE BEAUTY UP(フィービービューティーアップ)」など複数ブランドを運営。2020年4月には「Forbes 30 under 30 Asia(Retail&Ecommerce部門)」に選出。

Antler株式会社 代表取締役・Partner 梅澤亮
10年間のフィリピン滞在を経て、2007年上智大学・比較文化学部卒業。在学中の2005年からインターンとしてジェイ・シードに参画し、複数の投資先企業で事業立ち上げやマーケティング業務に携わる。2008年から株式会社トラフィックゲート(現リンクシェア・ジャパン株式会社)にてiPhoneのアドネットワーク事業やアプリプロデュースを経験したあと起業。その後上場企業などの顧問や株主として累計30社+に携わり、グローバルスタートアップタクシー配車アプリの日本法人HAILO株式会社の代表取締役社長、バケーションレンタル事業を展開しているNASDAQ上場企業HomeAwayの日本支社長、ソーシャルマッチングアプリ最大手のTinder日本支社長、East Ventures株式会社にてPrincipalを務め、現在はグローバル投資ファンドAntlerのパートナー、株式会社nommocの取締役

左から梅澤亮、The Right Design Inc.のCOO渡部瑛理果さん

今回は初めての取り組みとして、Amazon Ads Studioライブ配信専用セッションにも参加し、世界25都市で展開するベンチャーキャピタルAntlerおよびDay Zeroからの起業家への投資に関するテーマで語らせて頂きました。セッション中、The Right Design Inc.の渡部瑛理果さんが素晴らしいフォローをしてくれ、私の考えや経験を引き出してくれる形で、非常に充実したディスカッションが展開されました。実際にどのように起業家に対して投資が行われ、成長をサポートしているか、またその中で重要視している要素について深堀りできた点が印象的でした。

渡部さんの鋭い質問と明快な進行が、参加者にとっても非常に有益で、投資家と起業家双方にとって参考になる内容だったと思います。楽しい雰囲気の中で有意義な議論ができ、非常に満足しています。

左から梅澤亮、株式会社レカルカ代表取締役の梅田延稔さん

最後にはちゃっかり梅田さんと一緒にYouTubeのブースで記念撮影をさせていただきました!笑

楽しいひとときを過ごしつつ、充実したセッションとディスカッションができたことに感謝しています。また次回もさらに深い議論を交わせる機会を楽しみにしています!

Advertising Week Asiaは、広告、マーケティング、テクノロジー、メディア業界の専門家が一堂に会するアジア最大級のイベントです。毎年開催され、業界の最新トレンド、革新事例、未来の可能性について議論する場を提供します。

イベントでは、世界中からトップクラスのスピーカーやリーダーが参加し、パネルディスカッション、ワークショップ、基調講演を通じて多様な視点が共有されます。また、広告主、クリエイター、スタートアップ、PR、テクノロジー企業が協力し、新たなビジネス機会を模索するプラットフォームとしても機能しています。

東京をはじめ、世界各地で開催されているAdvertising Weekシリーズの一環であり、特にアジア市場に焦点を当てた知見とネットワーキングの場として高い評価を得ています。

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この記事を書いた人

ryoのアバター ryo 何でも屋

10年間にわたるフィリピン滞在を経て、上智大学・比較文化学部を卒業。学生時代から様々な事業の立ち上げに携わり、サラリーマン、起業、国内+外資系企業社長、取締役、顧問、株主などをスタートアップ及び上場企業で経験。

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