今回のロンドン出張はチームネクスト様(タクシー産業の未来を切り開き、タクシー産業の新しい発展を目指す為に発足された組織)のロンドン視察研修の同行もあり、1週間以上の滞在でした。毎度のように、大変エキサイティングな出張でした。
Hailoはタクシー(ロンドンではブラックキャブと言われている、Black Cab)のネットワークを活用してアプリ経由でユーザーのオンデマンドニーズに応じて配車を行っておりますが、今回はチームネクスト様の同行もありプライベートハイヤー(ロンドンではミニキャブと言われている、Private Hired Vehicle、完全予約制)サービスを提供している最大手、Addison Lee(アディソン・リー)を訪問。Addison Leeは1975年にJohn Griffin氏が設立、様々な会社の買収を行い今に至る、2013年からCarlyle Groupが筆頭株主。バイク、バス、デリバリー、高級車、セダンなど含めると5,000台以上自社で保有して、車のメンテナンスも行っている。プライベートハイヤーを含む市場は伸びていて、2015年には£2.8Billion(B2Bは£1.7Billion、B2Cは£1.1Billion)と言われていて、ブラックキャブはおよそ35%のマーケットシェアになっている。
Addison Leeの通常車にはロゴが後ろに貼られている。ドライバーさんには専用端末が配布され、ユーザーは予約センターに電話またはアプリからも注文ができる。ドライバーさんは一定の知識テストを通る必要があるが、ブラックキャブの伝統的なブルーマップ(2~3年掛けて、ロンドン市内の地理を隅々まで覚えるテスト)に比べると難易度が低い。
Addison Leeデータ
・平均年収は£30,000
・完全歩合制(60~75%がドライバー収入、残りは会社)
・ガソリン代と保険はドライバー負担
・99%男性、1%女性ドライバー(25名程)
・80%外国人ドライバー(英語話せる必要がある)
・平均年齢は46歳
・ドライバー研修制度、評価制度に応じて高級車を運転可能
・年間1,000万人+100万アイテム以上の輸送を行っている
詳しくは同行したチームネクスト様の観光学博士・寺前秀一のブログやtaxijapan_20150325report(taxi japan・タクシージャパン 2015.3.25 N.254)に掲載されてます。
年間およそ800万配車をミッション・コールセンターで処理。法人顧客、アプリユーザーなど、優先順位が付けられ配車が随時システムで行われている。300人程の部隊で、99%が自動配車システムですが1%に関しては人が介入している。法人はコールセンター手配が多い為40%を占めて、ネット・モバイルだと60%。独自のアルゴリズムで車が配車されているのが見れて画面はとてもエキサイティングでした。
Hailo本社の創業者・代表取締役会長Ron Zeghibe(ロナルドウィリアム ザイコブ、直属の上司)の案内でイギリス首相官邸、国会議事堂、UK Trade&Investment(イギリス政府の投資機関)の幹部に会うなど今回は日本を代表して話す機会も多々ありました。2020年の東京オリンピックに向けて、インバウンド市場が盛り上がりつつあるので、今後イギリス政府からロンドンオリンピックの成功体験を多数持ち込めればと思います。
おまけですが、今回のロンドン訪問中に出会ったquiqupサービスが大変便利でした。£5と9%手数料を払えば何でも買ってきてくれる(電気製品、テイクアウトできないお店からランチなど購入) サービス、スマホからも利用できて急成長しているサービスなので同行が注目です。