TAC シリコンバレー アントレプレナーシップ&イノベーションセミナーに参加

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アメリカ大使館の東京アメリカンセンター(TAC)主催、TAC シリコンバレー アントレプレナーシップ&イノベーションセミナーに招待されましてアン・カンバラ氏(東京アメリカンセンター館長)及び嶋谷明江氏(東京アメリカンセンター経済担当企画官)の同行の元、リクルートの佐俣アンリさんと他4名と参加してきました。セミナーは、米国のアントレプレナーや専門家の方々と会い、今後の日本におけるアントレプレナーシップ及びイノベーションの啓発を目的とされてました。

訪問はアメリカのアントレプレナー、ベンチャーキャピタル、ベンチャーインキュベーター等を1週間で回るツアーでして、ハイライトを下記にピックアップしました。

・Y Combinator
アメリカのエンジェル投資家の標準投資額は50,000ドルから500,000ドルだが、Y Combinatorのエンジェル投資は14,000ドルから20,000ドルを提供して6%の株を取得する。(創業者が1人の場合:14,000ドル、2人:17,000ドル、3人:20,000)この投資金額は4ヶ月間の生活費に当てる目的です。4ヶ月以降はビジネスを黒字化を目指すか新たな資金を他社から調達している必要がある。前回の資金調達ラウンドで、825万ドルを調達した。驚きなのが14,000ドルから20,000ドルの投資決断を10分で決めます!決める基準はDetermination(決心)と創業者の人格との事。

Y Combinatorに投資を受けるメリットはお金だけではなく、Y Combinatorのコミュニティに参加する事でもある。コミュニティに参加するとメーリングリストに入れて、メーリングリスト内で情報共有からサポートを受ける事が可能だ。

メーリングリストを活用したケーススタディ:
iPhone同士で携帯の番号やメールアドレスを交換できる「Bump iPhoneアプリ」がApple社のテレビCMにて紹介されたあとにサーバーがクラッシュする程の集中的なアクセスがありました。そこでメーリングリストで助けを求めたところ次の日にはCloudkick社(Y Combinatorの投資先)がBump Technologies社のサーバーを確認して復旧させた。

Y Combinatorの施設(上記写真)には投資を受けた会社は1社も席を設けず起業家は皆自社のオフィスを構えている。毎週火曜日の夜にはY Combinatorが主催するイベントがあります。19:00頃に皆さんが集まり夕飯を食べて交流をしながら著名人(過去にはFacebookやTwitterの創業者)が講演して実体験を語ります。終わりの時間が決まっていないので、議論が熱くなった際は夜中まで続く事もあります。火曜日以外ではいつでもY Combinatorのネットワークや投資家に相談をする事も可能。定期的にDemo Dayも開催して投資家を集めている。

この4年間で232社がY combinatorから投資を受けていて、2週間前には36社、1月から3月は27社と10分で投資決断をするので多くの会社が投資を受けている。

・Stanford University – Technology Ventures Program
Dr. Tina Seelig(What I Wish I Knew When I Was 20の著者)との時間は好きなquote「Silicon Valley is a place of scarcity and abundance」から始まりグループワークでした。

グループワークでは2人でペアを組み、新規ビジネスのベストアイデア及びワーストアイデアを7分で考えるお題でした。7分後に紙を提出してDr. Tinaはすぐベストアイデアの紙を破り、10分間以内でワーストアイデアをベストアイデアに変えるエクササイズでした。起業家は「Opportunity ObsessedとKnow How to Make Things Happen」のため、ワーストアイデアをベストアイデアに変更して実行できる力を持っているそうです。

Dr. Tinaによるとアントレプレナーシップは語学やスポーツと一緒で教える事が可能との事。クラスではケーススタディだけではなく、「Creating Experiences to Bring Ideas to Life」を教えている。

・Meebo
MSNメッセンジャーやGoogle Talk、Yahoo! Messenger、MySpace IM、Facebook、ICQ、Jabber、AIMなどのさまざまなインスタントメッセージサービスを、1つのバディーリストから利用できるようにするWebサービスの会社のCEO、Seth Sternberg氏を訪問。

2003年に創業してサービスを2005年9月にリリースして現在では1億4,000万人を抱えるサービスだ。創業は3人で、Seth氏はビジネス担当で他2名は技術担当。創業時のSeth氏の仕事は技術者がコーディングをする中、お昼や夜のサンドウィッチを買いに行く担当だったとの事。これはCEOとして技術者の効率を上げる事が重要で実施した。サービスインするとSeth氏の仕事がカスタマーサービス、ベンチャーキャピタルやブロガーの対応、共同創業者に話をしたい人を阻止する事だ。サービスや会社が大きくなると、自分の仕事をいかに社員や他人に渡して次のステップに行くかが重要との事。最近のSeth氏の仕事はベストチームが稼働しているかと周りの声を聞く事しかしていない。

成功フレース
・創業者は1人以上(Y combinator)
・Determination/決心(Y combinator)
・パートナー探しは学校が一番(Y combinator)
・どんなに時間を掛けたアイデアやビジネスモデルでも変えるのはok!(Y combinator)
・Need the right team, right technology(Dr. Tina Seelig)
・Just get BIG!(Seth Sternberg)

驚き
・シリコンバレーの不動産屋さんは立ち上がったばかりのベンチャーのオフィス探しを積極的にお手伝いしてくれる(今後会社が大きくなるのを見越して)
・シリコンバレーで失敗は成功、ベンチャーキャピタルは失敗した創業者が新たに起業する際は投資をしたい傾向がある
・創業者がCEOの座を譲る事に抵抗がない

詳細については報告会を近いうちに開催するので、ブログにて告知させて頂きます!

訪問先:
・Silicon Valley Association of Startup Entrepreneurs
Chris Gill, President & CEO
・PricewaterhouseCoopers
Steve Bengston, Director of Emerging Company Services
・San Jose Mercury News
Scott Harris, reporter/blogger
・The Hub in Berkeley
Meredith Walters
・UC Berkeley
Dr Burghardt Tenderich, Center for Entrepreneurship & Technology
・IDEO
Bruce MacGregor, Managing Partner
・Y Combinator
Harjeet Taggar, Business Development
・Wilson, Sonsini, Goodrich & Rosati
Yokum Taku & Marc Gottschalk
・TechCrunch
Heather A. Harde & Jason Kincaid
・Center for Venture Education
Phil Wickham, President & CEO
・Stanford University’s School of Engineering
Dr Tina Seelig, Executive Director for the Stanford Technology Ventures Program (STVP), the entrepreneurship center
・Silicon Valley Bank.
Laurie Lumenti Garty, Managing Director, Entrepreneur Services Group
・Meebo
Seth Sternberg, CEO
・Union Bank
・Plug & Play Tech Center
Jupe Tan, Vice President of International Relations
・SunPods
Bill Kammerer, Dan Jaeger & Michael Gumm
・Cocoon Ventures
Michael Madison, Founder & Managing Director

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この記事を書いた人

ryoのアバター ryo 何でも屋

10年間にわたるフィリピン滞在を経て、上智大学・比較文化学部を卒業。学生時代から様々な事業の立ち上げに携わり、サラリーマン、起業、国内+外資系企業社長、取締役、顧問、株主などをスタートアップ及び上場企業で経験。

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